自らの学力と希望、そして周囲の期待をかけ合わせて、生徒たちは、複数の高校から志望校を絞ります。そこには妥協も諦めも迷いもあって当然かもしれません。
3月1日、神奈川県公立高校入試の合否が発表されました。午前9時過ぎ、結果は本人の知るところとなったはずです。しかしある生徒の報告が入りません。
10時、11時、更に30分待って先方の保護者に電話を入れました。
残念ながら落ちたに違いない、どんな思いだろう。結果を確認してできる限りの言葉をかけよう・・・そうしたつらい気持ちでした。
「いかがでしたか?」
「あぁ、通って…ハハ」届けなかったことが後ろめたいのか幾分バツがわるそうでした。
「え、合格したんですね?」
「あんな高校、めでたくもないと思って」
「何をおっしゃいますか?もし失敗した時のことを思ったらどんなに幸せなことか。」
「・・・」
「あんな高校って言ってたら、子どもは3年間、いやこれからずっとそう思い続けますよ、やる気が起きてくるわけがないです」
「先生、私だって辛かった。泣いて向き合ったこともあるんです」
「ですよね。ゲーム三昧に見えたかもしれませんが、彼なりに緊張も準備もしたのです。これからです。出発を肯定的に見守って、3年後に繋ぎましょうよ」
電話で熱い対話…ご家庭の内部に踏み込んだのかもしれません。しかしそうしたホンネの世界にしか人間としての血は通わないし気づきも成長もないのではないかと思います。
先ずは今年も全員笑顔の結果となりました。保護者、講師など様々な方々に感謝申し上げます。
塾人としては次に備えねばなりません。
さァ、中2のメンバー、がんばろォー。さらに多くの受験生、集っておいでェー。