昨年の12月、横浜で開催された日本LD学会第30回。
ZOOM参加のため、2か月間のアーカイブ視聴が明日まで可能です。
未視聴の気になるタイトルがありました。「家族を支える支援」です。中でも福島県の発達障がい専門医、井上祐紀先生のお話はとても心に残りました。
1990年、LD元年といわれて30年余。多くの学説や見解、通説が構築されてきました。もとより各ケースが特異であり、個別に応じた試行錯誤が現状です。しかし一貫していえることは、先ずは保護者と子ども双方が自分自身をポジティブに見るメンタルスキルが重要だということです。飛躍しますが、かつてナチのホロコーストを生き抜いた人たちははポジティブな心理傾向にあったという調査結果が残されています。
つまり ①把握可能感・・・人生においてだいたい何が起きるか。
②処理可能感・・・何が起きても対処できる。
③有意味感・・・それなりに意味がある。 という捉え方です。
現実にとらわれない柔軟さというのでしょうか。首尾一貫感覚 SOC(Sense of Coherence)と言うのだそうです。
また、親御さんに関わる姿勢として、「その感情は妥当である、無理もない」と肯定すること。そしてこれまでの努力、対処をねぎらうことが何よりも大切なことを強調されていました。さらに子どもの強みはその能力にあるのではなく良い環境にあるのだということも。「いかにも、いかにも」です。
マインドフルネス、ストレングストーク、期待の調整スキルなど新しい言葉も出てきました。まだまだ勉強は続きます。