「今はただ一つの道しかない、それは前進だ、おそらくは試練と苦難とを通しての前進であろう、けれども前進だ」ノルウェーの探検家フリチョフ・ナンセンの言葉です。少し難しいかもしれません。でも「一歩」前進することを想像したら今日やることが見えますね。アゴラはキミと共に「今日より明日へ」と前進します。

今こそ学べる!

NHK Eテレで2018年6月に取り上げたカミュ著「ペスト」の再放送がありました。

そうです。「100分で名著」。

「ペスト」カミユ著

折りしも、新型コロナウィルスで世の中全体が活動自粛を余儀なくされている現在に、どう向き合うか。その学びのヒントを得ようというものです。

カミュは中世ヨーロッパで人口の3割以上が死亡したペストを、不条理が人間を襲う代表例と考え、この小説を書いたそうです。

舞台はフランスの植民地であるアルジェリア。

ペストが襲い、苦境の中、連帯する民衆を描き、不条理と人間との関係性が問題提起されます。医者、市民、よそ者、逃亡者と、登場人物たちはさまざまですが、民衆を襲うペストの脅威に助けあいながら立ち向かう物語です。カミュは人々のさまざまな反応を例示し、いかに世界が不条理に満ちているかを表しました。

「われ反抗す、ゆえにわれら在り」との最後の言葉。「われ」「が「われら」と複数になっているところが不条理に抗する大いなるヒントであり呼びかけなのだと受け止めました。私たち、名もなき庶民の連帯こそ究極の方途なのだと勇気が湧きました。

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