私たち大人はいつの間にか時刻を肌感覚で分かるようになっています。
そう、いつの間にかという曖昧な記憶しかありません。
学習指導要領では小学校2・3年生で学ぶように位置付けられています。
短い針と長い針の関係、60進法への違和感、時刻と時間など、慣れれば当たり前のことが大きな”カベ”に感じる子どももいます。賢いながらもYちゃん(小3)もその一人です。
ある日、お父さんと一緒に登塾した彼女、肩を落として小さくなっています。
「何か良い方法はないでしょうか?なかなか時計が読めなくて」お父様の気持ちが充分に伝わります。
「Yちゃん、大丈夫だよ」と席に案内しました。
正時は問題ありません。。「何分」が混乱するようです。備品の中から使用しなくなったアナログ時計を出してきました。裏面に針を合わせるネジがありました。クルクル回すと「ストップ!」と彼女が声を上げます。
「さぁ、どうかな?」表面にひっくり返します。
「えーと、えーと」頭を捻り、答えるYちゃん。
「セイカイッ!」と私。ゲームを楽しむように何度も繰り返しました。
お迎えにいらっしゃったお父様、「何度もやって慣れるしかないですね。つい感情が出てしまって」と反省しておられました。
もっとこんな方法があるよという方、教えてくださいな。